ネオ・マエストロ〜世界ブランドを生み出す職人たち

ひらめきBSハイビジョンビジョンスペシャル「ネオ・マエストロ〜世界ブランドを生み出す職人たち」をご覧になりましたでしょうか?
京都好きの方には(私には)、垂涎の番組内容でしたぴかぴか(新しい)


番組内容は
京都屈指の老舗旅館「俵屋」と、俵屋の伝統美を支える職人、職人技の紹介。
番組インデックス↓
・いま日本が発信する技と志
・「世界の情緒あるホテルベスト8」に選ばれた宿
・文豪・川端康成が愛した宿
・究極のくつろぎともてなしの秘密
・時代に合わせて進化する和の伝統


女将の佐藤年さんや、職人さんの言葉一つ一つが、書き留めずにはいられない珠玉の言葉のオンパレード。
ゲストの安藤忠雄さんのコメントにも、感服しっぱなしでした。


多くの職人さんが登場されたのですが、数奇屋大工の中村義明氏は先代とともに、ロックフェラー邸の建設にも携わっています。アメリカの現代建築に、和風建築を見事にマッチさせ、モダンで私の理想とする日本建築の姿がそこにありました。
超一級の職人でも「いつも怖い、100%上手くいくか不安を抱えている」という言葉が印象深かったです。


安藤氏も、マエストロ(職人)は常にネオでなければいけない。
新しいものに挑戦する、ギリギリのところにいると失敗しない。漫然と仕事をしているほうが失敗する。全神経を注ぐから、挑戦しているほうが失敗しない。危険・不安だけれども楽しい、乗り越えた時の楽しさを知っているのがマエストロだ、マエストロは生活の中でも緊張感を持って、五感を研ぎ澄まさなければならない、と。


庭師の方も、その仕事ぶりが世界に注目されています。
手掛ける和風庭園は、老舗旅館から現代建築まで。現代建築もよく見て歩かれるそうです。
芸術家(自分の個性だけ)になったらダメ、職人になりきってもダメ、という言葉が印象的。


俵屋で仕事をする職人さんのなかで、一番興味深く見たのが、洗い屋さん。
俵屋の客室のお風呂のメンテナンスを担当する職人さんです。
壁や浴槽・扉が木材なので、どうしても黒ずみ等の汚れが生じる。しかし洗い屋さんの手にかかれば、今まさに完成したかのような風呂が出現するのです。
汚れは磨く以外に、洗剤も使用されますが、驚いたのが、その洗剤の調合。極力木材を傷めぬよう、漂白剤を舐めて調合するのです。人間の汗や垢で、日本人の食生活が欧米化していることを肌で感じるのだとか。恐れ入ります。


最後に当主・佐藤年さんについて。
この方は黒子に徹し、お客様の前に出ることもないそうです。俵屋のプロデューサー・演出家・アートディレクターをこなすこの方の美意識、相当の教養に感動せずにはいられません。
月次(つきなみ)のしつらいや、旅館内の和花(日本古来の在来種しか用いない)、お布団や石鹸に至る隅々にまで、佐藤さんのセンスが凝縮されています。


伝統美を凝縮した俵屋。しかし単に伝統美を重んじているだけではないのです。
ニューヨークタイムスでポール・ゴールドバーガー(著名な建築批評家)は「俵屋は美術館ではない、単に過去に誘うわけでもない、過去と現在を見事に調和している云々」と述べているそうです。なるほど。


俄然、俵屋に宿泊してみたくなりました。
「杉本家歳中覚の日々 京の町家200年のレシピ」(記事はこちら)も繰り返し、放送されていますので、「ネオ・マエストロ〜世界ブランドを生み出す職人たち」も、きっと再放送されるでしょう。
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