京都三名水の次は、日本酒、古建築好きにもオススメの「キンシ正宗 堀野記念館」です。

京都を代表する酒造メーカー「キンシ正宗」
「キンシ正宗 堀野記念館」は、京都の街中にあり、造り酒屋の歴史と町屋文化を伝える貴重な建造物です。
堀野記念館の名は、創業者堀野家の本宅であったことから。
造り酒屋と、堀野家の旧本宅が同時に見学できるのです。
平成12年には、京都市の有形文化財に指定されました。
キンシ正宗の創業は、天明元年(1781)
若狭出身の初代松屋久兵衛が、この地の良質な水を生かして、造り酒屋を創業したことにはじまります。
明治13年、さらに名水を求めて、堺町二条から伏見に移転。
(伏見工場界隈は京都ふらり鉄道散歩さんでご覧下さい)
戦後の昭和21年に、株式会社 堀野商店に社名変更。
昭和52年には、業界に先駆けて紙パック酒を商品化しました。
平成3年に現在の社名、キンシ正宗 株式会社に変更。
堀野記念館の見学は、一人からでもガイドの説明がつきます。
予約は必要ありません。
見学所要時間は30〜40分程。

まずは、220余年、今も変わらず豊富に沸きでる名水「桃井の井」の試飲から見学が始まります。
染井の水と水脈が同じという桃井の名水は、通年水温16℃に保たれているそうです。
こんな街中で、飲料に耐えうる以上の水質と、水量に驚かされます。

井の奥にある文庫蔵には、耐火性に優れた酒蔵で、元治元年の「蛤御門の変※」の際にもキンシ正宗の酒を守り抜いたと伝えられています。
現在は、創業した場所を証す「亀屋町内絵図」などの古文書や、当時、記念館の向かいにあった白木屋呉服店(現在の東急百貨店)の紋入り瓦などが納められている文庫蔵となっています。
町内絵図にもしっかり「白木屋」の文字があり、一緒に見学していたご年配の方が「火災で、ズロースが有名になった白木屋※さんですか」とガイドさんに聞いていました。
※蛤御門の変
蛤御門(はまぐりごもん)は、京都御所に九つある門の一つ。
蛤御門の変は、禁門の変(きんもんのへん)とも呼ばれ、1864年に起こりました。
政変で、京都での地位を失墜した長州藩が、勢力回復をねらい、三家老が兵を率いて上洛、会津・薩摩・幕府連合軍と京都御所(現京都御苑)蛤御門・堺町御門付近で戦い、長州藩は敗北。
京都の中心部が激戦地となったため、市街地の大部分が焼失。
その燃え広がるありさまを京都の人たちは「どんどん焼け」「鉄砲焼け」などと称しました。
この5年後、東京遷都が行われ、京都の衰退に拍車がかかることになりました。
京都御所周辺に多くあった酒蔵が、伏見に移転したのは「天皇さんが、東京に引っ越したのを境に」とガイドさんは言っていました。
※日本橋白木屋の火災
昭和7年、日本橋の白木屋百貨店で起こった火災。
上層階から綱にすがって脱出しようとした女性店員は、裾がめくれるのを押さえようと、綱から片手を離したため、体重を支えきれなくなって墜落死。
当時の女性は下着をつけていなかったため、野次馬に見られまいと、裾を押さえた。
以後、日本でズロース(パンツ)が広まったきっかけとされている。
「天災は忘れた頃にやってくる」の有名な警句を残した物理学者・随筆家の寺田寅彦は、白木屋火災の直後に、随筆「火事教育」を執筆している。
文庫蔵の次は、商談場所でもあった1階の帳場、奥座敷と続き、急な階段を昇り2階へ。
帳場の切子格子窓は、外からは見えにくく、中からは外の気配が感じられるという優れモノ。光や風をやさしく引き込みます。
中庭を望む窓ガラスは、大正時代の貴重なもので、斜めに見るとガラスが波打っています。
現在、このガラスを作る職人さんはいないそうで、割ったらおしまいとのこと。
重要な商談相手、客人になればなるほど、帳場⇒奥座敷⇒二階座敷に通されます。二階の本座敷では、舞妓さんの舞と食事で、もてなしを受けます。
襖や欄間に装飾がないのは、舞妓さんを引き立たせるために、あえて殺風景にしたのだそうです。
二階には、住み込みの丁稚さんたちの部屋もあります。
通りに面している部屋の窓は、土で塗り込められており、それが虫籠のように見えることから虫籠窓と言います。
土でできた窓枠は、燃えにくく、壁と一体化していますから、壊したり、外したりできません。この窓では丁稚さんは、逃げ出せませんね。
虫籠窓(むしこまど)


町家の多くは二階が低く、現在のロフトのような造りになっていました。
これは隣家の火事の炎を、直接壁ではなく、低い屋根を伝って、上に逃すためです。
一階へ戻り、入り口から続く土間と酒蔵「天明蔵」の見学です。

最後に土間ホールで、キンシ正宗の清酒と地ビールの試飲です。


清酒、地ビールを三種類ずつ、テイスティング♪
すっかりお酒が弱くなった私には(ザルと言われていたのに)、結構効きました*^^*

堀野記念館には、京都町屋麦酒醸造所、ビアホールも併設されています。
日本酒造りは伏見へ移転したことは既述しましたが、その酒蔵の姿をかえることなく、地ビール造りの設備を導入。
かつてキンシ正宗の酒を育んできた場所で、京の地ビール誕生というわけです。

次回は、街歩きに疲れたその足で、昼間から、出来立ての地麦酒を飲みにビヤホールを訪れたいと思います!
□キンシ正宗 堀野記念館
http://www.kinshimasamune.com/home.html
京都府京都市中京区堺町通二条上ル亀屋町172
MAP
TEL:075-223-2072
記念館11:00〜17:00(入館料 300円)
ビアホール11:00〜21:00
休館:月曜(祝日の場合は翌日)年末年始
純米大吟醸 松屋久兵衛
1.8l ¥10,500/720ml ¥5,250
創業者の名を冠したキンシ正宗の銘柄を代表する珠玉の逸品。
山田錦100%、ボトルに創業当時のアンティークな切子瓶を使用。
キンシ正宗 純米大吟醸(720ml)¥2,500
特別本醸造 京乃寒梅(720ml) ¥971
本醸造 金閣(720ml) ¥1,630
町家麦酒(330ml) ¥500
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嬉しい偶然!
シンクロしてますね。
私も記事中リンクさせて頂きました。
ありがとうございます♪
キンシ正宗・・・わてもいきたいと思うとりました場所なんどす。^^ 一人からでもガイドが付いてくれるのは嬉しいどすなぁ。早速入ってきますわ、ウキウキ^^
こんにちわ!
堀野記念館は、自転車で走り廻っていたら、目の前にあったので、偶々入ったのです。
シルバーガイドさんが親切丁寧ですし、街中の井戸水が美味しく飲めることに、単純に感動しました。
あと、個人的には、山本陽子さんのポスターが印象的、この当時の女優さんてホント美しいなぁと見入ってしまいました。
ポスターは比較的最近のもので、キョンキョンや浅野温子さんのもありました。
私、注目する箇所、間違えてますね(^^;ゞ
飲みに寄ったのに、丁寧なガイドさんに何か悪くて説明に付き合った(と言うと失礼ですが)記憶が・・・でも、ここの地ビール、本当に美味しいですよね。
コメントありがとうございます!
>丁寧なガイドさんに何か悪くて説明に付き合った
(^m^)予約不要ってことは、あのシルバーガイドさん、常にスタンバイしているってことですよね〜そう思うと余計に、、
たまさんのシルバーアクセサリー素敵ですね!
そろそろ桜の名所に出没しようと計画しているのですが、たまさんのお店にも行けたらいいな〜と考えております。
それと、ブログをリンクさせて頂きました。(相互リンクして頂けると嬉しいです)
宜しければ、また遊びに来てください。
では。
リンク有難うございます!ウチは拙いブログですが、相互リンクさせていただきました。
しかし京都通の方って凄いですねぇ〜ホンマに頭が下がります。私など京都から出たこと無いのに知らない事ばっかりで、何か自分が雑に生きてるような気がします。
今日も、愛知県の友人に明日お雛様関連の行事が下鴨神社であると教えられました。知らんかった・・・
これからも頼りにさせていただきますね。
そして、京都にお越しの節は是非遊びに来てくださいませ。
>これからも頼りにさせていただきますね。
恐縮です(^^ゞ
京都通見習いのhalとしましては、ブログを通して、たまさんのようなアーティスト、そしてその作品に触れることができ、大変嬉しく思います!